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【バスケ】シュートの時にボールの溝(シーム)に指をかけるのは正解??不正解??


バスケで“シュートの時はシームに指をかけて打つ”と指導されることがあると思います。
果たしてそのよくある指導は正解なのか不正解なのか。
私なりの考えをまとめました。

シームに指をかけるとどうなる??


「シュートを打つ時はボールのシームに指を合わせて、ひっかけるように、バックスピンをかけて打つ」

おそらくバスケをやっているほとんどの方が学校の部活や、クラブチームなどで指導者からこのように教えられたことがあると思います。

なぜシュートの時に指をシームにかけて打てと教えられるのか、シームに指をかけてシュートを打つとどうなるのか”この理由はバスケ経験者の方ならば知っていると思いますが、一応簡単に説明したいと思います。

  1. バックスピンが綺麗にかかることによってボールの飛距離が伸びる。(空気抵抗の関係)
  2. シームに指を合わせるとボールのへそ(空気穴)がゴールとの直線上(中心)に来るので、シュートが左右にぶれなくなる。

上記2点がシームに指を合わせてシュートを打てと教えられる理由ですね。
確かに理にかなってます。

シュートの飛距離は確実に伸びますし、ボールのへそがゴールとの直線上(回転を邪魔しない位置)にあることでシュートの左右のブレが更に少なくなるとは思います。

しかし、果たしてこの教えは本当に正しいのでしょうか。
私は少し疑問に思うところがあるので、考察してみたいと思います。

シームに指をかけるのは正解か不正解か

結論から言ってしまうと、私は“シュート時はシームに指をかける”という教えは“不正解”だと思います。
不正解と言い切るには少し語弊がありますが、それでも“半分正解で半分不正解”という感じでしょうか。

何故シュートを打つ時にシームに指をかけて打つという指導がよくないのか、3点理由があります。
簡単に説明していきます。

シームに指を合わせてシュートを打つという指導が正しくない理由

ボールのへそがゴールとの直線上からずれたところでシュートはブレない

一つ目の理由です。
そのままですね。

ボールのへそがゴールと自分を結んだ直線上にこなくてもシュートはブレません。

“より完璧なシュートを打つ”という意味ではゴールとの直線上にボールのへそがきた方が重心的にも正しい考えだと思います。

ただ、バスケットボールは重いですし、室内競技なので風などの影響も受けません。
ボールのへその位置がずれたところでシュートの正確性に影響はほぼないと考えていいでしょう。

シームに指がかかっていないとシュートが打てなくなる

次に、二つ目の理由ですが、これが一番問題だと思います。

シームに指をかけてシュートを打つと“バックスピンがかかって飛距離が伸びる”というメリットがあります。
ですが、これは逆にデメリットにもなります。

シームに指をかけてシュートを打つことに慣れてしまうと“シームに指をかけることができなければシュートの飛距離が落ちる”、または“感覚的にシームに指がかかってないとシュートが打てない”という悪癖につながると思います。

普段シームに指をかけてシュートを打つことに慣れている方は、逆にシームに指をかけることができなかった場合シュート精度が落ちるのではないでしょうか。

試合中ではシームに指をかけ直している時間はない、シュートチャンスが減る

最後に、三つ目の理由です。
これは二つ目の理由と繋がっている部分があります。

試合中は目まぐるしくボールが動き、激しい動きの中でシュートを打つことになります。
ドリブルからのキャッチングや味方からのパスなど、シチュエーションは様々ですが、落ち着いてシームに指をかけ直してシュートを打つ時間はあるでしょうか??

答えは“そんな時間はない”だと思います。
試合中にフリーでシュートを打ったり、自分のタイミングでシュートを打つことはできないとは言い切れませんが、少ないですよね。

試合中のコンマ何秒という、チームでつくった一瞬のシュートチャンスを逃さないためには“ボールをキャッチしてすぐに打つという技術”が必要になります。

そうなった時に、二つ目の理由で紹介したように“シームに指がかかっていないとシュートが打てない”となると困ってしまいますよね。

シームに指をかけるのが正しくないのならどうすればいい??

「シュート時にシームに指をかけるのが正しくないのならばどうすればいいのか。」

ここまで見てくださった方はこんな疑問が湧くかもしれません。
答えは簡単です。

“あえてシームに指をかけないでシュートを打てばいい”のです。

ボールをキャッチしたら持ち直さないでそのままシュートを打ってみたり、あえて普段のシューティング練習からシームから指を外してシュートを打ってみたりしてみてください。


こんな感じでボールを持ってみたり、
(NBAの名シューター、カーメロ・アンソニーはよくこの持ち方でシュートを打ちます。)


またはこんな感じでボールを持ってみたり。

普段バックスピンでシュートの飛距離を伸ばす癖がついている方は、最初はシュートが届かなくなるかもしれません。

しかし、慣れればシームに指をかけた状態となんら変わりなくシュートが打てるようになると思います。

逆にシームに指をかけないことに慣れてしまえば、試合中にシュートを打つ時もボールが指にかかる具合を気にしなくてよくなるのでシュートチャンスはもっと広がるでしょう。

でもやっぱりシームに指をかける方がいい

「ここまでシームに指をかけてシュートを打てという指導は正しくないと言ってきたのにいきなり何を言い出すんだ??」

と思うかもしれません。
屁理屈っぽく聞こえるかもしれませんが、私は“シームに指をかけてシュートを打て”という指導は“半分正解で半分不正解”と先述しました。

やはり、シュートとしての一番の理想は綺麗なバックスピンがかかっていて左右にブレのないものなのです。
“完璧なシュートを打つ”という意味ではこの指導は正しいのです。

しかし、試合中は完璧なシュートばかり打てるわけではありません。
ボールを持ち直さずにシュートを打たなければいけないシチュエーションもあると思います。

なので、

「完璧なシュートを打てるなら打った方がいいけど、必ずしも試合中は完璧なシュートを打てるわけではないから、シュートチャンスをものにするために完璧じゃないシュートも練習するべきだよね」

という意味で、半分正解で半分不正解と書きました。

シームに指をかけてシュートを打たない方がいいと言いたいわけではなく、“シームに指をかけて打つシュートも、かけないで打つシュートもどちらも練習した方が良い”ということを言いたかったのです。

まとめ・感想

シームに指をかけてシュートを打つのもいいですが、試合のことを考えるとシームに指をかけないで打つ練習もした方がいいと思います。
いかなる状況にでも対応できた方がお得ですよね。